Q 今まで取引をしたことのない外国の企業と取引を始める際には、どのような点に注意したらよいでしょうか。

A 当該外国企業について予め信用調査を行うほか、債権を保全するための支払手段をどうするのか、その他、紛争の際の紛争解決の方法などを予め検討しておくことが必要です。

 

1 信用調査

日本国内と同様、国外企業に関しても信用調査会社があります。例えば、ダンレポートなどがその例です。海外取引を始める場合には、まず、そのような信用調査会社を使って、相手の会社の実在や信用状況などを調査することが必須と思われます。

 

2 債権保全の方法

実際の取引の際、支払が確保されるような方法をとる必要があります。支払確保の手段としては、Letter of Creditなどを要求することなども一例ですが、その他、代金の前払いを受けるなど、取引の内容に応じて、適切な方法を検討することが必要です。但し、相手企業との力関係によっては、これらの方法が困難な場合もあります。このような場合は、与信枠の設定に注意する他、日本貿易保険の利用なども検討してください。

 

3 紛争解決方法

取引がうまくいっている間はいいのですが、万が一に備えて、どのような紛争解決方法をとるべきなのか検討しておくことは必要です。取引相手の所在国によって、適切な紛争解決手段は変わってきます。例えば、日本の裁判所を管轄裁判所とすることに合意していても、日本の判決が相手国で執行できなければ意味がありません。

実際の執行までみすえて、紛争が生じた場合にどのような解決をするのかを考えておく必要があります。

 

(文責:弁護士 上沼紫野